2023-01-01から1年間の記事一覧

戦国時代の文春砲

パワハラ疑惑の信長、仲良くインタビューに答える山内一豊夫妻など思わず読みたくなる記事ばかりだ。武具の高額買取の広告や『矢は束ね方が9割』の書評などの小ネタにも手抜きがない。 週刊戦国ゴシップ 作者:スエヒロ 淡交社 Amazon

図書館オリエンテーション

「読むと図書館に行きたくなる一冊」(p3) 漫画を読んでいなくても楽しめるが、これを読むと漫画も読みたくなる。図書館を利用するのに一助となる本である。 税金で買った本 公式ファンブック 図書館ともっと仲良くなれる本 作者:ずいの 講談社 Amazon

図書館人間模様

2023年9月現在8巻まで刊行されていて『ヤングマガジン』でも連載中である。 お仕事漫画で図書館を舞台にそれほどの題材があるのかと思っていた。その対象を図書館の利用者にまで広げると、立ち止まって考えさせられるエピソードになっていた。 税金で買った…

この師匠にして…

テレビでお見受けする著者の言動から読んでみたいと思った本である。先を読むことに通じるのか想像力が豊かである。それは見知らぬ人への優しさにも通じている。 師匠はつらいよ 藤井聡太のいる日常 (文春e-book) 作者:杉本 昌隆 文藝春秋 Amazon

三十一文字

朝ドラ『舞いあがれ!』から生まれたアンソロジー。偶然目にした俵万智さんのツイートに導かれて番組を見始めた。短歌を読むことには近づけたが、短歌を詠むまでには今のところ至っていない。 トビウオが飛ぶとき 「舞いあがれ!」アンソロジー 作者:桑原 亮子…

生の肯定

定年後の過ごし方の指南書だと手に取ってみたが、それだけではなかった。「ただ生きる」とは奥が深い。 …生の最初に「ただ生きている」ということを肯定する考えがなければならない…(略)さらに生の途中か、あるいは終わりの方かは知らないが、「ただ生きてい…

ちょっと変

認知症の一歩手前で「すごく変」ではなく「ちょっと変」が特徴の軽度認知障害(MCI)。65歳以上の7人に1人はMCIと言われているが、認知症へ進むのを止められることがある。(p013-014) この説明に安心している私は、この本を読んでも認知症を受け入れるまでには…

哀しき人びと

刺激的なタイトルだが、芥川賞作家の筆致は淡々としていた。詐欺や欺瞞の術を持って社会のどん底から這い上がろうとする欲望の動物になる以外、生きる道が残されていない(p2)人びとへの哀しみが溢れ出ていた。 中国仰天事件簿 作者:楊逸 ワック Amazon

あれこれ試そう

ベストセラーの『80歳の壁』『ぼけの壁』より以前に出版された本で、後に続くこの2冊のエッセンスが詰まっている。 「どのような形であれアウトプット型の行動スタイルを心がける」(p83) このアドバイスは今後も意識していきたい。 …(略)…寿命が伸びていく…

当時の朝鮮を知る

著者は1894年から1897年にかけて調査の一環として4度にわたり朝鮮を旅行した英国夫人。朝鮮各地の紀行文のみならず、当時の風習、社会の様子が描かれている。李氏朝鮮の高宗、閔妃夫妻にも謁見できる一方、貧しい農民の生活にも目が向けていられてる。 …朝鮮…

壁に沿って生きる

6000人の高齢者を診察した著者は、「認知症とは『穏やかな最期を迎えるための適応現象』であり、人が晩年、認知症になるのは、『人体に備わった究極の終活機能』」(p123)と述べている。 勇気づけられる言葉だが、当事者(本人及び家族)にとっては様々な葛藤…

兄妹の行き着く先

この兄妹と共生する赤い貴族たち(抗日パルチザンので子孫)は北朝鮮という国が経済発達して豊かになることなど望んでいない。経済制裁が解除され自分たちが豊かに暮らせるだけの外貨を得ることだけしか考えていないのだ。彼らが自滅する未来が来るのだろうか…

あのとき私は

中学高校時代の歴史の授業は自分が知らない(体験したことのない)出来事を学んでいた。 この本に描かれた歴史は私が過ごしてきた30年だ。 28年前の阪神淡路大震災のあのとき、自分がどうしたのか、またテレビから流れてくる災害の状況を鮮明に憶えている。 今…

幸せとは本人の主観

高齢者ならぬ幸齢者(p24)だけでなく、老若男女に参考となるべきアドバイスも含まれている。幸せとは何かを考えてみる機会となった。それは自分がどう考えるかによって決まってくるのだ。 80歳の壁 (幻冬舎新書) 作者:和田秀樹 幻冬舎 Amazon

お金の価値

「お金は言葉も年齢も性別も超えて人と人をつなぐためにあるのかもしれない」(p141)と気付いたのは、著者がお金のやり取りがないカルト村で育ったからかもしれない。 お金について特に意識せずに生きてきた私には、新しい発見のみならず参考にしたい「お金と…

タイワニーズ

「中華人民共和国とは50年たっても親友にはなれておらず…(略)二度に渡って台湾を見捨てた日本が今なお台湾と親友であり続けられる…」(p332) 今や日本の仮想敵国となった国に台湾有事を断念させる方法は見つかるのだろうか? 台湾に何が起きているのか (PHP…

村の原点

著者の両親は農業主体の共同体で皆が幸せになる理想の暮らしを実現しようと村に入った。当初は規則も緩くて恋愛結婚も認められていたらしい。 しかし、村人が増えて大規模な共同体になると、人々を効率よく統制するために個人の自由が奪われる。恋愛禁止の「…