村の原点

著者の両親は農業主体の共同体で皆が幸せになる理想の暮らしを実現しようと村に入った。当初は規則も緩くて恋愛結婚も認められていたらしい。

しかし、村人が増えて大規模な共同体になると、人々を効率よく統制するために個人の自由が奪われる。恋愛禁止の「調整結婚」(p134)などというカルトの本性が現れる。

1970年代後半学生運動の衰退とともに、原理運動(旧統一協会)等の宗教団体が学内に侵食していくのをリアルタイムで見ていた私には他人事とは思えなかった。