2023年9月現在8巻まで刊行されていて『ヤングマガジン』でも連載中である。
お仕事漫画で図書館を舞台にそれほどの題材があるのかと思っていた。その対象を図書館の利用者にまで広げると、立ち止まって考えさせられるエピソードになっていた。
テレビでお見受けする著者の言動から読んでみたいと思った本である。先を読むことに通じるのか想像力が豊かである。それは見知らぬ人への優しさにも通じている。
定年後の過ごし方の指南書だと手に取ってみたが、それだけではなかった。「ただ生きる」とは奥が深い。
…生の最初に「ただ生きている」ということを肯定する考えがなければならない…(略)さらに生の途中か、あるいは終わりの方かは知らないが、「ただ生きていてくれればいい」という願いがありうることを認めるべきである。(p218)