6000人の高齢者を診察した著者は、「認知症とは『穏やかな最期を迎えるための適応現象』であり、人が晩年、認知症になるのは、『人体に備わった究極の終活機能』」(p123)と述べている。
勇気づけられる言葉だが、当事者(本人及び家族)にとっては様々な葛藤もあるだろう。
「お金は言葉も年齢も性別も超えて人と人をつなぐためにあるのかもしれない」(p141)と気付いたのは、著者がお金のやり取りがないカルト村で育ったからかもしれない。
お金について特に意識せずに生きてきた私には、新しい発見のみならず参考にしたい「お金との付き合い方」があった。