恋する人の匂い

コーシローによると、花の香りは人が恋したときの匂いに似ているそうだ。高校で12年間暮らした犬のコーシローは、頭を撫でてくれる生徒たちの恋の匂いを感じてきた。

最後の章では、登場人物たちのその後が書かれていて心に静かな安心感が広がった。

ところで、私には高校時代に置き忘れた何かがあるだろうか。

 

犬がいた季節

犬がいた季節

 

 

見ようとしなかった隣人

高校へは電車で通学していたが、沿線に朝鮮初中級学校があった。電車から校舎に大きく掲げられた金日成主席(当時)の写真がよく見えた。

最寄り駅から民族衣装の制服を来た生徒が乗ってくることもあったように記憶しているが定かではない。

この本にあるような諍いも交流も何もなかった。見ていなかったというより見ようとしなかった。

 

少年Mのイムジン河

少年Mのイムジン河

  • 作者:松山 猛
  • 発売日: 2002/06/17
  • メディア: 単行本
 

 

持続可能なニートって?

GAFAが日本の通信事業に乗り出して、地上の基地局の代わりに通信衛星を打ち上げたら、山奥でも5Gいや6Gだって利用できるだろう。

ドローンがその運用範囲を広げたら、ウーバーイーツが山奥でも利用されるだろう。

生きることの選択肢が増えるのは有難い。

 

「山奥ニート」やってます。

「山奥ニート」やってます。

 

 

情報リテラシーの機会

テレビの情報番組やネット上に氾濫するコロナに関する情報を整理しながら、質疑応答の形で真実に迫っていく。医学的な記述についていけない箇所もあるが、自分の頭で考える訓練にもなる。各章ごとに簡潔に要点がまとめられいて有難い。

情報リテラシーをどのように身につけるか、試行錯誤しながら自分の頭で考えるという王道を歩むしかないようだ。

 

 

南国の気質

台湾と聞くと中国から移り住んだ華人というイメージだったが、数千年前に南国マレー・ポリネシア系の原住民が住み始め社会を形成していったとのことである。

複雑な要因も絡み合ってはいると思うが、日本に対する好意的な対応は、南国のおおらかな気質に拠るのかもしれない

 

新ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論

新ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論

 

 

ペストと戦う唯一の方法は…

もし一年前にこの本を読んだら、『基本再生産数』という言葉には馴染みがなく、軽く読み飛ばしていただろう。今では何の違和感もなくテレビから流れるこの言葉を。

空地に多くの棺を仮埋葬する場面は東日本大震災が思い浮かんだが、コロナが蔓延している南米のニュースでも映し出されていた。

主人公の行動(誠実さ)で離れ離れだった幼子と母が一つのベッドで(永遠の)眠りにつく場面が‥次のカットでは空っぽのベッド…一番切なかった。

「絶望に慣れることは絶望そのものよりさらに悪いのである」

「ペストと戦う唯一の方法は誠実さということです」