今から30年以上前、本島人の最初の李登輝総統が誕生して民主化を進めている頃の台湾紀行である。
台湾の歴史、地理、民族、日本との関係については不勉強な私にとっては初めて知ることが多かった。
親日国家と言われるが、それに甘えてはいけないことに気付かされた。
戦争の後の人々はどんなに幸せな人たちだろう!
どんなにすばらしい生活が始まるんだろう
こんなつらい思いをした人たちは お互いをいたわりあう それはもう違う人たちになるんだね
そのことを疑わなかった これぽっちも
ところがどうよ… え? またまた殺し合っている 一番理解できないことよ…(3巻p161〜162)
時代や場所が異なっても戦争は同じ顔をしている。今現在も世界のどこかで起きていることが目の前に突きつけられているようだった。
生き物が生まれてくるのは偶然で死ぬのは必然(p202)で、奇跡的な命を次の命を次の世代へと繋ぐために死ぬ、命のたすきを次に委ねて「利他的に死ぬ」(p203)。
私が生まれて死ぬことにも意味があったのだと思うことができた。
なんの準備もなく突然新型コロナ対策の最前線に立たされた保健所。本来の業務である公衆衛生は言うに及ばず医療、検査、相談、入院調整、マスコミ対応とコロナに関するありとあらゆることが保健所に降り掛かってきたきたことがわかったが、読んでいて苦しくなった。
高価なセレブゴミだががゴミの量は少ないお金持ちは自分のためにお金を使っている。
著者にはそれが「自分の認めた以外には一円もお金を払う気がない」という哲学に見えてきたとのこと。