島国日本の立ち位置

この本の出版は2013年、パククネ大統領が就任した年である。

今年に入って朝鮮半島情勢は激動の時代を迎えたが、概ねこの著者の主張通りに動いている。

「世界は地政学の時代に戻った」(p228)のである。東アジアだけでなくて、世界の至るところで。

 

中国に立ち向かう日本、つき従う韓国

中国に立ち向かう日本、つき従う韓国

 

 

儒教型の法治

徳によって国を治める徳治に慣れ親しんだ儒教の国は、法律によって国を治める法治主義とは相容れない…こう考えるとこの国を理解できるかもしれない。

中二病」という言葉が国民性を表すものとして使われるとは思いもよらなかった。

 

米韓同盟消滅 (新潮新書)

米韓同盟消滅 (新潮新書)

 

 

 

中二病取扱説明書

中二病取扱説明書

 

 

実験国家の未来

中華人民共和国ができた当初から、この国はそのときどきの指導者が頭の中で思い描く結果を求めて幾多の実験を行ってきた。

習近平の「中国の夢」は、2049年5億人の超高齢社会となって実現するのであろうか。

 

未来の中国年表 超高齢大国でこれから起こること (講談社現代新書)
 

 

未来の

朝鮮王朝の王と王妃

韓流時代劇を観ていると多くの王様が登場するが、どの時代の王様かさっぱりわからない。265年続いた江戸幕府将軍様はⅠ5人だったのに対して、朝鮮王朝は520年27人の王様がいた。

 

 

 

朝鮮王朝101の謎

朝鮮王朝101の謎

 

 

どっちもハズバンド

NHKBSプレミアムで放送された同タイトルのドラマからこの本を知った。「?」なタイトルに釣られて何気なく観たが、ここ数年で一番の作品だった。ドラマはこの原作にそって忠実に作成されている。

弥一の心の変化が手に取るようにわかるが、それは読み手である私の心の動きでもある。

 

弟の夫 全4巻セット

弟の夫 全4巻セット

 

 

あとさきの「さき」

「次にこの石碑が建つときは、それは同朋の手によって慰められ、労われながら建てられて欲しいと思います」(p306)

私はこれが著者の夢の「さき」となることを願うばかりである。

 

夢のあとさき――帰郷祈願碑とわたし

夢のあとさき――帰郷祈願碑とわたし

 

 

国境を超えやすい人びと

著者は、多くの日本人がまだ韓国が見えていなかった頃からの韓国ウォッチャー。日本はかの地には「足が抜けない」ほど深入りしてはいけない(p326)。冷たく聞こえるが、この本には韓国への愛情がにじみ出ている。